第18回水戸短編映像祭
  会場:水戸芸術館ACM劇場



 オープニング・セレモニー
水戸クリエイティブウィーク、スタート!
水戸芸術館

水戸クリエイティブウィークのスタートにあたり、最前線で活躍するブロデューサーやクリエイターによるパネルディスカッションを行います。 水戸には多くの歴史遺産や、個性的なクリエイティビティが存在します。水戸芸術館がこの街に生まれて四半世紀、創設当時は少年だった世代が、それぞれに固有のコンテンツをたずさえながら、地域固有の価値をつなぎ協働を始めています。

それは、大量生産大量消費のファスト経済に対するカウンターとしてもとらえられます。 私たちは、そこに水戸の創造文化都市としての新しい可能性を見出しています。優れた映画は世界とつながります。才能あふれた映像作家を発見してきた水戸短編映像祭には、多領域への強い求心力と無限の可能性があります。

同時期に開催される水戸バー・バル・バールと、あおぞらクラフトいちが連動する水戸クリエイティブウィークは、まさにこの街の手作りの個性と言えます。本企画は、この新しいムーブメントから、水戸の創造文化クラスターを育てていくにはどうしたらいいかをまじめに考えます。


◆コーディネーター
磯崎 寛也(一般社団法人いばらき社会起業家協議会文化部部会長/NPO法人シネマパンチ理事)

◆パネリスト
宮ア 雅彦(一般社団法人いばらき社会起業家協議会理事長/一般社団法人水戸構想会議理事長)
秋山 道(水戸バー・バル・バール実行委員会 第7回実行委員長)
甲高 美徳(あおぞらクラフトいち 水戸デザインフェス実行委員会)
沼田 誠(水戸市みとの魅力発信課イメージアップ係長/みとフィルムコミッション)
平島 悠三(NPO法人シネマパンチ代表)

共催:一般社団法人いばらき社会起業家協議会


深作 健太 深作 健太/映画監督
1972年、東京都生まれ。成城大学文芸学部卒業。 2000年、父・深作欣二と共に脚本・プロデューサーとして『バトル・ロワイアル』を制作、2003年、撮影中に逝去した父の跡を継ぎ『バトル・ロワイアルU【鎮魂歌】』で監督デビュー。以降、舞台、TVドラマなど多様なジャンルの作品を演出している。 『バトル・ロワイアル』にて第24回日本アカデミー賞優秀脚本賞、第20回藤本賞新人賞、 『バトル・ロワイアルU』にて第58回毎日映画コンクール脚本賞を受賞。 2015年秋には、念願のオペラ演出を手がける予定。



『らくごえいが』
落語映画、ではなく、これは新しい『らくごえいが』
落語企画 with 水戸芸術館演劇部門
らくごえいが 上映作品

『ビフォーアフター』大ヒットした漫画の映画化にあたって、ロケ地探しに苦労する映画製作会社の社員・林田かるほ(田島ゆみか)。 追いつめられた彼女は苦肉の策で、上司・左甚六(音尾琢真)を自分の実家に連れて行く。 さて、かるほと彼女の父(斉木しげる)の企みとは!? 他『ライフ・レート』『猿後家はつらいよ』3本のオムニバス。

東京芸術大学院映像研究科のスタッフが送る、古典落語の原作を現代のストーリーに転化させるという試み。古典芸能の枠にとらわれない新しい「らくご」の映画の誕生です。

原作は「ねずみ」「死神」「猿後家」の3作。日本の古典芸能を「映画」という表現ツールを介して見事に再現しています。実際の落語家のインタビューや映画化するまでの過程までも本編に取り入れており、ドキュメンタリー的手法からも単なる原作の再現にとどまりません。

   桂 三四郎さんによる寄席
 

2013年/日本/110分 
監督:遠藤幹大、松井一生、坂下雄一郎
出演:山田孝之、安田顕、田島ゆみか、音尾琢真、戸次重幸、加藤貴子 他

『らくごえいが』公式サイト

予告編

桂 三四郎 桂 三四郎/落語家
1982年2月24日生まれ。兵庫県出身。師匠桂三枝(現・六代 桂文枝)の落語CDを聴き、落語という笑いの発見に感動し、2004年4月に入門。現在は、繁昌亭、ルミネTheよしもとなど多数の劇場に定期的に出演しながら、池袋演芸場、浅草演芸ホールなどの東京の寄席にも出演。また、芝居、ドラマ、映画やTV、ラジオのバラエティー番組などにも出演。東京、大阪を中心に全国に活動の幅を広げている。



『私の男』
奇才、熊切和嘉による現代版オイディプス悲劇
私の男

モスクワ国際映画祭 最優秀作品賞・主演男優賞W受賞作

北海道紋別市の無機質ながら青白く美しい舞台を背景に、避けられなかった愛の形を見事な映像美で描いた今作。流氷が流れ着いた朝に起こった決定的な事件。そこから物語は加速度的に動き出す。禁断の交わりに血の赤が加わり、物語に決定的な変化が起こったことを告げるー。衝撃のラストまで目が離せません。

ストーリー
津波によって孤児となった10歳の花(山田望叶)は、遠い親戚だという腐野淳悟(浅野忠信)によって引き取られ、父と娘として互いに寄り添うように暮らす。花(二階堂ふみ)が高校生になったころ、二人を見守ってきた地元の名士、大塩(藤竜也)は二人の歪んだ関係を知り、淳悟から離れるよう花を説得しようとする。やがて流氷のやってきた厳寒の海で遺体が発見される……


2013年/日本/129分

監督:熊切和嘉 
原作:桜庭一樹「私の男」文春文庫刊
出演:浅野忠信、二階堂ふみ、高良健吾、モロ師岡、河井青葉、藤竜也 他

『私の男』公式サイト

予告編



 野外上映『ジュラシック・パーク』
水戸芸術館タワーの下の特設大スクリーンで、迫力の映像体験!
ジュラシックパーク

バイオ・テクノロジーにより現代に甦った恐竜と人間の死闘を描いたSFX超大作。映画の歴史を大きく変えた本作を野外の大スクリーンで堪能してください!恐竜グッズを持って水戸芸術館の広場に集合だ!


1993年/米/127分
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:サム・ニール、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラム、リチャード・アッテンボロー 他

予告編(英語版)



『瀬戸内海賊物語』
Migratory Cinema Vol.2
瀬戸内海賊物語 Migratory(=渡り鳥)Cinemaと題してお届けする本プログラムでは、水戸短編出身の、精力的に活動を続ける監督の最新作を紹介。
vol.2の今回は、第12回水戸短編映像祭コンぺティション部門準グランプリ監督、大森研一。映画を中心に幅広い分野で映像制作を続け、国内映画祭で多数の受賞歴を持つ大森監督が、故郷の瀬戸内海を舞台にメガホンを取った話題の最新作をご紹介します!

ストーリー
美しい海に囲まれた瀬戸内の島々。少女が手にした一本の笛は、かつて日本に実在した海賊・村上水軍の財宝を探す手がかりだった。島の危機を救うため、少女と仲間たちは宝探しに舟を繰り出す。日本最強と恐れられた大海賊の財宝とは?歴史と冒険ドラマを巧みに織り込み、大人も子どもも夢中にさせる本格アドベンチャー映画が誕生した!

2014年/日本/116分 
監督・脚本・原案:大森研一
出演:柴田杏花、伊澤柾樹、葵わかな、大前喬一、内藤剛志、石田えり、小泉孝太郎、阿藤快 他

『瀬戸内海賊物語』公式サイト

予告編


大森研一 大森 研一/映画監督・映像作家・脚本家
1975年愛媛県生まれ。大阪芸術大学卒。映画祭での受賞を経て、映画やTVドラマなど様々な作品の監督・脚本を手掛ける。映画『ライトノベルの楽しい書き方』『瀬戸内海賊物語』。現在は、『ポプラの秋』(監督・脚本)の15年公開を控える。映画制作会社ウサギマル代表
柴田 杏花 柴田 杏花/俳優
1999年生まれ。東京都出身。〈映画〉『シグナル 月曜日のルカ』『瀬戸内海賊物語』『くちびるに歌を』(2015年2月公開予定) 〈TV〉『名探偵コナンドラマスペシャル『工藤新一の復活!黒の組織との対決』』『白洲次郎』『JIN−仁−』『ハガネの女』『贖罪』『レディ・ジョーカー』『幽かな彼女』。
葵 わかな 葵 わかな/俳優
1998年、神奈川県生まれ。2009年にCMでデビュー。主な出演作品に映画『陽だまりの彼女』(13)、CX『してみるテレビ教訓のススメ』(14)、CM『ヤマザキナビスコ』、『西日本旅客鉄道』、『東京海上日動火災保険』など幅広く活躍中。今後は『くちびるに歌を』(15年2月公開予定) の公開が控える。
阿藤 快

阿藤 快/俳優
1946年、神奈川県小田原市出身。大学在学卒業時、蜷川幸雄演出の舞台にエキストラで出演。以降、個性派俳優として多くの映画やテレビへ出演。主な出演作には『殺人遊戯』『赫い髪の女』『影武者』『幕末青春グラフィティ Ronin 坂本竜馬』など多数。その気さくな人柄を生かし、旅やグルメ番組などのレポーターなどでも活躍。




 渡邊琢磨の映画/音楽
SPECIAL LIVE SCREENING!
私の男

2009年に『The Anchorageー投錨地ー』でロカルノ国際映画祭グランプリを受賞したアンダース・エドストロームの新作『SOME PAINTS』を、渡邊琢磨率いる弦楽四重奏の生演奏つきでライブ上映します。

また昨年のサイレント映画の上映プログラムで、渡邊琢磨のピアノ伴奏に併せ、活動弁士(!)に挑戦した染谷将太の監督作『シミラーバットディファレント』も同時上映!映像と音が織り成す、ここでしか味わうことの出来ない体験をぜひご堪能ください。

ライブ編成:梶谷裕子(violin)、中島久美(viola)、徳澤青弦(cello)、千葉広樹(c.bass)、渡邊琢磨(cond,piano)

作品概要
『SOME PAINTS』
写真家、映像作家として、アート雑誌『Purple』の創刊に関わるなど、世界的に活躍するアンダース・エドストロームが、『The Anchorage』に続いて撮りおろした新作のプレミア上映です!

『シミラーバットディファレント』
とある女と男。主演の平野鈴によって「女」は表情の機微が印象的でミステリアスな人物として息を吹き込まれた。どこか心ここに在らずといった染谷演じる「男」。 音楽は、作曲家・ピアニスト渡邊琢磨(a.k.a COMBOPIANO)。


『SOME PAINTS』
2014/スウェーデン/50分(予定) 
監督:アンダース・エドストローム

アンダース・エドストロームについて

『シミラーバットディファレント』
2013/日本/25分/16mm 
監督・脚本:染谷将太 
協同脚本:瀬田なつき
出演:平野鈴、染谷将太、bim、岡本英之 他
音楽:渡邊琢磨

予告編

渡邊 琢磨 渡邊 琢磨(作曲、ピアノ)
1975年仙台市出身。高校卒業後米国へ留学、作曲を学ぶ。帰国後、COMBOPIANO名義で活動を開始。NYに渡り鬼才プロデューサー、キップ・ハンラハンとの共同制作でアルバムを次々とリリースし注目を集めイギリスの音楽専門誌「WIRE」などに取上げられる。以降、国内外のアーティストと多岐に渡り音楽制作活動を行う。2004年内田也哉子、鈴木正人(little Creatures)とsighboatを結成。2007年デヴィッド・シルヴィアンのワールドツアー18カ国30公演にピアニストとして参加。翌年、内橋和久(gt)、千住宗臣(ds)とCOMBOPIANOをバンドとして再編。本人名義としては6年ぶりとなるニューアルバム「Ansiktet」を2014年リリース。映画音楽、CM、劇伴、多数手掛ける。
ゲスト
深作 健太 松村正人 編集者/批評家
1972年奄美生まれ。。雑誌「STUDIO VOICE」「Tokion」の編集長つとめ、現在は紙/ウェブ版「ele-king」など。共著に『ゼロ年代の音楽』シリーズ、編著に『捧げる 灰野敬二の世界』『山口冨士夫 天国のひまつぶし』。ロックバンド、湯浅湾のベーシストとして『港』『砂潮』など。


アンダース・エドストロームについて
アンダース・エドストローム 1966年スウェーデン・フロソ生まれ
写真家・映像作家
東京在住
1990年にパリに移住。デザイナー、マルタン・マルジェラと仕事を始め、以後、長きにわたってメゾン・マルタン・マルジェラとのコラボレーションを続ける。フランスの雑誌『Purple』を始めとする国内外の雑誌での作品発表や、ファッションブランドのキャンペーン撮影を手がける。

2001年より数本にわたる映画をC.W.ウィンターと共に製作。デレク・ベイリーをフューチャーした[One Plus One 2]ほか、ナレーションスタイルの[The Anchorage]では2009年ロカルノ国際映画祭で金豹賞を受賞。2004年より東京に居住。

個展:「Bapteme」(2009年 ギャラリー・トラックス 山梨)他。グループ展:「Not in Fashion」(2010年 Museum fur Moderne Kuns フランクフルト)、「第2回恵比寿映像祭」(2010年 東京都写真美術館)、「Elysian Fields」(2000年 ポンピドゥー・センター パリ)他。フィルム作品:[The Anchorage](2009年)、[One Plus One 2](2001年)。出版物:『safari』(2010年 Nieves)、『Waiting some birds and bus a woman / Spidernets places a crew』(2004年 SteidlMACK)他。

アンダース・エドストローム公式サイト