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第10回水戸短編映像祭
2006年9月16,17,18日
会場:水戸芸術館ACM劇場


「ピクニックの準備」
今秋ロードショー公開される「夜のピクニック」と同じスタッフ、キャストによって描かれたピクニックの前日談。
ドキドキとわくわくが9つつまったオムニバス・ストーリー。
2006年・日本・71分
原作:恩田陸「ピクニックの準備」  脚本:三澤慶子
監督:長澤雅彦、渡邊孝好、下山天、井坂聡、宮野雅之、鶴田法男
出演:多部未華子、加藤ローサ、貫地谷しほり、柄本 佑、石田卓也 ほか

水戸一高出身の恩田陸氏原作の「夜のピクニック」は、永遠普遍の青春小説として絶賛され第2回本屋大賞を受賞。2005年夏には、オール茨城ロケで撮影が行われ、今秋ロードショー公開される。そして、「夜のピクニック」には、前日談が存在した。高校生活最後の歩行祭の前日、明日への気持ちとそれぞれの想いを描いた9人のピクニックの準備。彼らは、最後のピクニックの前の日に、一体どんな準備をし、どのような気持ちで歩行祭当日を迎えるのか。持ち物の準備、体調の準備、こころの準備・・・。9つの心温まるエピソードで綴る珠玉のオムニバス・ストーリー。

長澤 雅彦(ながさわまさひこ)/監督

1965年秋田県生れ。「Undo」「Love Letter」など岩井俊二監督作品のプロデューサーを経て、篠原哲雄監督「はつ恋」でオリジナル脚本を担当。2001年、初の劇場用映画監督作品「ココニイルコト」で数々の賞を受賞。その後、「ソウル」「卒業」 「13階段」「青空のゆくえ」を監督。劇場用映画の監督・脚本の他、CM、短篇映画 などにも意欲的に取り組む。最新作は、恩田陸原作「夜のピクニック」。



「三年身籠る」
大きなお腹のまま三年過ごす女性の日常を、コミカルかつ温かな視点で描いた大人のメルヘン
2005年・日本・99分
原作・監督・脚本:唯野未歩子
出演:中島知子(オセロ)、西島秀俊、木内みどり、奥田恵梨華、塩見三省 ほか

「ソウル国際女性映画祭」「上海国際映画祭」等に出品され、口コミで評判を呼んでいる異色のメルヘンが水戸に登場。人気お笑いコンビ・オセロの中島知子が初主演を務める。
妊婦の冬子は、母になる実感が湧かないまま、臨月を迎える。でも子供はまだ外に出たくないらしい。十月十日を過ぎても一向に産気づく兆しはなく、いつしか人類史上例をみない妊娠18ヶ月目に突入。疑念を抱く夫、周囲の好奇の目、なぜかクールな母と祖母。周囲を巻き込みながらついには驚異の妊娠27ヶ月目に…。

唯野 未歩子(ただのみあこ)/監督

'73年10月2日生まれ、東京都出身。'97年「フレンチドレッシング」(毎日映画コンクール、スポニチグランプリ新人賞受賞)で女優デビュー。TV、舞台、CMでも活躍。'03年よりNHK「中学生日記」に脚本を提供、'05年「三年身籠る」で長編劇映画監督・脚本家デビュー。本作の進行と同時に、同名の原作小説(マガジンハウス刊)を執筆し、作家デビューも果たす。



「NEW HAL&BONS」
伝説のCGアニメがパワーアップして復活! ファーストシーズンも合わせて一挙上映!
2006年・日本・カラー・82分(全9話)  
原作・監督・脚本:石井克人
声の出演:三木俊一郎・轟木一騎・石井克人

オリジナル・ショート・フィルムを集めたDVDマガジン「Grasshoppa!」で連載されていた伝説のCGアニメ「HAL&BONS」が、約5年振りにカムバックした。
とある銀河系にある「ヒマ玉星」では、2匹の犬ハルとボンスが、日がなビールを飲みながら、のほほんと暮らしていた。そこへ喋るモチこと「インタビュアー」のモチ君が居候。ハルとボンスの生活は一変して、モチ君に振り回されることに…。
新キャラ「モチ子」も加わり、お騒がせ度もパワーアップ。

石井 克人(いしいかつひと)/監督

1966年大晦日生まれ。武蔵野美術大学卒業。1992年にCMディレクターとしてデビューし、数多くのACC賞他、受賞歴多数。手がけたCMは150本を超える。1996年、短編映画「8月の約束」でゆうばり国際・冒険ファンタスティック映画祭ビデオ部門グランプリ受賞。昨年公開の「茶の味」は2004年のカンヌ国際映画祭の監督週間オープニング作品に選ばれた。“Grasshoppa!”を経て、三木俊一郎・ANIKI(伊志嶺一)と共に2003年“ナイスの森”を設立。日本映画監督協会・シナリオ作家協会会員。
轟木 一騎(とどろきいっき)/CMディレクター

1969年、神奈川県生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒。石井克人、三木俊一郎とは大学時代からの友人。1992年からCMディレクターとして会社勤めし、その一方で、友人達の監督作品にコネで出演するようになる。現在は、庵野秀明氏の監督助手として仕事中。
三木俊一郎(みきしゅんいちろう)/CM・フィルムディレクター

1968年2月2日生まれ。東京都出身。武蔵野美術大学卒業。葵プロモーション入社後、CMディレクターとしてカンヌ、クリオ、IBAなどの数々の 国際的な賞を受賞。『FANTAシリーズ』に代表される彼独特の絶妙な「ナンセンスギャグ」的表現は海外でも圧倒的に高い評価を得る。 その後、惜しまれつつもCM演出を離れ充電(放電?)期間に入るが、“Grasshoppa!”「HAL&BONS」のキャラクター「もち君」の声を始め、CM「旭化成イヒ!」のイヒ君人形の声、映画「茶の味」で一人4役など、「演出」から「出演」へと活動の幅を広げる。 “Grasshoppa!”を経て、石井克人・伊志嶺一(ANIKI)と共に“ナイスの森”を設立。 2004年より、いよいよ演出活動を本格的に再開!



「ライフカードTV-CM」"ど〜すんの、ど〜すんのオレ?"
個性派俳優が出演のWEBサイト連動型TV-CMを特別上映!
毎回、TVで小気味よくネタをふり、ネットで結末を流すインタラクティブなCMドラマを、新旧あわせて紹介。
オダギリジョー扮する会社員が、仕事や恋愛、人間関係などの難局に遭遇し、”ど〜すんの、ど〜すんのオレ?”と悩むライフカードのTV-CM。「カードの切り方が人生だ」をテーマに、人生の選択をコミカルに描く短編ドラマは、「人生のカード=LIFE CARD」を切るシーンまでをTVで放送し、続きは公式サイトで流す二層構造。選択したカードにより、結末が違うネットムービーや気鋭のクリエイターによる演出も見物!

高田雅博(たかだまさひろ)/ディレクター・映画監督

1964年広島生まれ。上智大学文学部卒業後、1989年にCM制作会社、日本天然色映画(現ニッテン・アルティ)企画・演出部に入社。多くのCMを手がけ、1996年からフリー。そのポップでキュートな類希なる映像センスと、短時間の中で人物の感情や物語性を感じさせる高い演出力で、人気作を連発し、国内外の広告賞を数多く受賞。ライフカードのTV-CMでは、「カードの切り方が人生だ〜出会い」篇、「カードの切り方が人生だ〜派閥」篇、「カードの切り方が人生だ〜海外出張」篇のディレクターを務める。2006年公開の初監督映画『ハチミツとクローバー』が大ヒット!現在、宗事務所所属の日本を代表する屈指の映像クリエイター!!



「パビリオン山椒魚」
伝説の動物国宝、オオサンショウウオ“キンジロー”をめぐるデタラメに愛しい物語
2006年・日本・98分
監督・脚本:冨永昌敬
出演:オダギリ ジョー、香椎由宇、高田純次、麻生祐未、キタキマユ、杉山彦々、光石研 ほか

第6回水戸短編映像祭でのグランプリ受賞をきっかけに、青山真治氏、阿部和重氏ら名立たるクリエイターに絶賛され、その後の作品も注目を浴び続けた冨永昌敬監督待望の長編デビュー作がここに凱旋上映決定!
デビュー作にして主演オダギリ ジョー、香椎由宇という豪華キャストを実現。冨永監督の脚本の魅力と共に、この映画を最高に盛り上げる菊地成孔の音楽。1本の映画の中にベルトリッチとサモ・ハン・キンポーの世界が同居しているロマンチックでハチャメチャな1本で2本分楽しめる映画である。

STORY
自称21世紀の天才レントゲン技師・飛島芳一はニセモノ疑惑が浮上したオオサンショウウオ“キンジロー”のレントゲン撮影を依頼され、二宮家の“キンジロー財団”のパーティに忍び込み、二宮あづきと出逢う。二人は、財団と第二農響をめぐる陰謀に、次々と巻き込まれていく…。果たしてキンジローは本物か?ニセモノか?そして、芳一とあづきの恋の行方は?

冨永 昌敬(とみながまさのり)/監督

1975年、愛媛県生まれ。99年、日本大学芸術学部映画学科卒業。『ドルメン』(99/16mm)が、00年ドイツ・オーバーハウゼン国際短編映画祭にて審査員奨励賞を受賞。02年、『VICUNAS/ビクーニャ』(DV)で水戸短編映像祭グランプリを受賞する。03年には『テトラポッド・レポート』、短編シリーズ『亀虫』(DV)が相次いで劇場公開。本作にて待望の長編デビューとなる、注目の新人監督。
杉山 彦々(すぎやまひこひこ)/俳優

1976年、静岡県生まれ。『亀虫』(03)で主役を演じるほか、『VICUNAS/ビクーニャ』(02)、『シャーリー・テンプル・ジャポン』(04)など、すべての冨永作品に出演。そのほかの出演作に、『エリエリ・レマ・サバクタニ』(05)、今秋公開の『ジャポニカ・ウィルス』など。06年5月に「劇団、本谷有希子(アウェー)」の舞台「密室彼女」にて演劇初出演。
キタキマユ/シンガー・女優

1982年茨城県生まれ。00年、ソニーミュージックよりシンガーとしてCDデビュー。女優としての活動を開始。以降、多数の話題作に出演している個性派女優。今秋には「キャッチボール屋」が公開される。
光石 研(みついしけん)/俳優(予定)

1961年、福岡県出身。78年、曽根中生監督「博多っ子純情」でデビュー後、日本を代表する名監督たちの作品に数々出演している実力派俳優。



「向井秀徳シネマ的衝動」 ライブ&トーク
カリスマ・ミュージシャン向井秀徳が生ギター片手に映画への思いを熱く語る
和のリズムとギターを融合させ、独特のサウンドを作り出すミュージシャン・向井秀徳。評論家やアーティストから絶大な支持を得ているカリスマの一人である彼は、ロック・バンドZAZEN BOYSの一員として、「真夜中の弥次さん喜多さん」(宮藤官九郎監督)、「害虫」(塩田明彦監督)の音楽を担当するなど、映画との関わりも深い。
その向井が、雑誌等で活躍中の映画批評ライター・森直人と、映画について熱く語り合う。
さらに、ライブでは観客の魂を揺さぶるような歌&ギターを披露。韻を踏んだラップ調の歌詞と、卓越したギター・テクニックは、生ライブでしか味わえない趣を持っている。

向井 秀徳(むかいしゅうとく)/ミュージシャン

1973年生。佐賀県出身。
NUMBER GIRLの解散を経て2003年「法被を着たレッド・ツェッペリン」を標榜し、ロック・バンドZAZEN BOYSを結成。ボーカル/ギターそして全ての楽曲を手がけている。
現在までに3枚のアルバムと1枚のシングルを発表。並行して弾き語りの活動「向井秀徳アコースティック&エレクトリック」としても全国各地で精力的なライブを行っている。
森 直人(もりなおと)/ライター

映画批評ほかライター業。
1971年、和歌山生まれ。
「キネマ旬報」「テレビブロス」「クイックジャパン」「メンズノンノ」「この映画がすごい!」などに執筆。編著に『21世紀/シネマX』『日本発 映画ゼロ世代』(フィルムアート社)など。初評論集『シネマ・ガレージ〜廃墟の中の子供たち〜』(同社)が刊行されたばかり。向井秀徳主催の映画サークル「現代会」メンバー。