9月17日|第32回水戸映画祭(2017)
Program B:11:45~1,500円
『息の跡』
今は昔、世界の果てに、小さなたね屋があったとさ
陸前高田から届いた、忘れられない風景の記録
2016年/日本/93分/ドキュメンタリー
監督・撮影・編集:小森はるか
岩手県陸前高田市。荒涼とした大地に、ぽつんとたたずむ一軒の種苗店「佐藤たね屋」。津波で自宅兼店舗を流された佐藤貞一さんは、その跡地に自力でプレハブを建て、営業を再開した。なにやらあやしげな手描きの看板に、瓦礫でつくった苗木のカート、山の落ち葉や鶏糞をまぜた苗床の土。水は、手掘りした井戸からポンプで汲みあげる。
Program C:13:40~1,500円
『光』
カンヌ国際映画祭エキュメニカル審査員賞受賞!
2017年/日本=フランス=ドイツ/110分
監督・脚本:河瀨直美
出演:永瀬正敏、水崎綾女、神野三鈴、小市慢太郎、藤竜也ほか
INTRODUCTION
単調な日々を送っていた美佐子(水崎綾女)は、とある仕事をきっかけに、弱視の天才カメラマン・雅哉(永瀬正敏)と出逢う。美佐子は雅哉の無愛想な態度に苛立ちながらも、彼が過去に撮影した夕日の写真に心を突き動かされ、いつかこの場所に連れて行って欲しいと願うようになる。命よりも大事なカメラを前にしながら、次第に視力を奪われてゆく雅哉。彼の葛藤を見つめるうちに、美佐子の中の何かが変わりはじめるー。
Program D:15:50~1,500円
『ダゲレオタイプの女』
愛が幻影を見せ、愛が悲劇を呼ぶ。
2016年/フランス=ベルギー=日本/131分
監督・脚本:黒沢清
出演:タハール・ラヒム、コンスタンス・ルソー、オリヴィエ・グルメ、マチュー・アマルリック
INTRODUCTION
ある日青年ジャンは、ダゲレオタイプという世界最古の撮影技法を用いる写真家ステファンの元を訪れた。長時間モデルを拘束して撮影を行うこの技法に、妻を亡くしたステファンは彼女の死を否認するかのように娘マリーをモデルに撮影を続けていた。ジャンはマリーに惹かれていくが、次第に彼を取り巻く世界は狂い出し、虚実の狭間を漂い、転落の道を辿る。生と死、現実と虚構といった境界を瓦解させ、我々の思考を揺さぶるホラー映画の傑作。
【アフタートーク】
上映終了後に黒沢清監督と精神科医をお招きして、精神疾患をキーワードにホラー映画についてのトークセッションを行います。
【ゲスト】
黒沢清[映画監督]
太刀川 弘和[精神科医 筑波大学医学医療系精神医学・准教授]