Bプログラム『偶然と想像』
10月8日(土)17:45~1,500円
第71回ベルリン国際映画祭 審査員グランプリ(銀熊賞)受賞作品!「偶然」をテーマにした3話から成る、『ハッピーアワー』『ドライブ・マイ・カー』の濱口竜介監督初の短編集。
2021年/日本/121分
監督・脚本:濱口竜介
〈第一話〉『魔法(よりもっと不確か)』 出演:古川琴音・中島歩・玄理
〈第二話〉『扉は開けたままで』 出演:渋川清彦・森郁月・甲斐翔真
〈第三話〉『もう⼀度』 出演:占部房子・河井青葉
軽快な物語の始まり、日常の対話から一転、鳥肌が立つような緊張感と共に引き出される人間の本性、切り取られる人生の一瞬……日本映画の新時代を感じさせる体験が、観る者の心を捉える。
2021年カンヌ国際映画祭では『ドライブ・マイ・カー』が脚本賞など4賞、2020年ヴェネチア国際映画祭では『スパイの妻<劇場版>』(共同脚本)が銀獅子賞(監督賞)、そして本作『偶然と想像』がベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞……今や世界が最も注目する映画監督の一人であり、日本映画の新時代をリードする存在ともなった濱口竜介監督。本作は「偶然」をテーマにした3つの物語で構成され、監督自身が「このスタイルをライフワークとしたい」と語る、初の“短編集”となった。
中島歩[俳優]
1988年生まれ。主な出演作に映画『素敵なダイナマイトスキャンダル』(18/冨永昌敬)、『いとみち』(21/横浜聡子)、Netflix『浅草キッド』(21/劇団ひとり)、『偶然と想像』(21/濱口竜介)、『愛なのに』(22/城定秀夫)など。第35回「高崎映画祭」では最優秀助演俳優賞を受賞。本年は『よだかの片想い』(22/安川有果)の公開も控えている。
占部房子[俳優]
1998年に舞台「夏の砂の上」でデビュー、その後舞台を中心に映画・ドラマなど幅広く活躍。近年の出演作に舞台「CHIMERICA チャイメリカ」(19 /栗山民也演出)、改訂版「埒もなく汚れなく」(19 /瀬戸山美咲演出)、「ミセス・クライン」(20 /上村聡史演出)、「ラビット・ホール」(22/小山ゆうな演出)「M・バタフライ」(22/日澤雄介演出)、映画では『寝ても覚めても』 (18 /濱口竜介監督作品)、『東京アディオス』(20/大塚恭司監督作品)、『コンプリシティ/優しい共犯』(20 /近浦啓監督作品)、『風の電話』(20/諏訪敦彦監督作品)、『はい、泳げません』(22/渡辺謙作監督作品)などに出演。濱口竜介監督『偶然と想像』(21)が第71回ベルリン国際映画祭にて銀熊賞を受賞。同映画にて第35回高崎映画祭最優秀俳優賞受賞。
河井青葉[俳優]
1981年東京都出身。10代からモデル活動を始め、20代で女優活動をスタート。以降、多くの映画・ドラマで活躍する。2015年に『お盆の弟』(大崎章監督作品)、『さよなら歌舞伎町』(廣木隆一)で第37回ヨコハマ映画祭助演女優賞を受賞。主な出演作は『私の男』(14/熊切和嘉監督作品)、『マエストロ!』(15/小林聖太郎監督作品)、『続 深夜食堂』(16/松岡錠司監督作品)、『二重生活』(16/岸善幸監督作品)、『望郷』(17/菊地健雄監督作品)、『あゝ、荒野 前後編』(17/岸善幸監督作品)、『こどもつかい』(17/清水崇監督作品)、『愛しのアイリーン』(19/吉田恵輔監督作品)、『高崎物語』(21/日向朝子監督作品)、『ひらいて』(21/首藤凛監督作品)など。また、本作の演技で第35回高崎映画祭最優秀主演俳優賞を受賞。
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