2018年10月8日(月・祝)
2018年10月8日(月・祝)のプログラム
独自の映像美学で世界中に熱狂的なファンを生んだ鬼才・鈴木清順
個性派監督の作品を紹介いたします!
10:30~『けんかえれじい』 料金:500円
1966年/日本/白黒/シネマスコープ/86分
監督:鈴木清順
出演:高橋英樹/浅野順子/川津祐介ほか
INTRODUCTION
昭和初期、岡山から会津若松に移り住んだ暴れ者の硬派学生が、喧嘩に明け暮れながらも成長してゆく様を活写したおおらかな青春映画。若き高橋英樹が主人公を熱演しているが、爽快なアクションや乾いたユーモアの中に、ふと恋愛感情を覚えた主人公を通して豊かな叙情性が表現されている。
監督の鈴木清順は、日活時代に低予算、短い撮影期間による娯楽作品の量産体制、いわゆる「プログラム・ピクチャー」の中で独特のシャープな作風を完成させ、解雇後はフリーの脚本や俳優としても幅広く活躍した。
ラストシーン近くに、やがて二・二六事件で処刑される国家主義者 北一輝が登場し、戦争に突き進む日本の姿を暗示しているが、原作にはなかったこの設定は鈴木監督が発案したものだという。
12:50~『東京流れ者』 料金:500円
1966年/日本/カラー/シネマスコープ/82分
監督:鈴木清順
出演:渡哲也/松原智恵子/川地民夫ほか
INTRODUCTION
やくざ稼業から足を洗って恋人と結婚する決意をしていた青年が、敵対するヤクザに狙われ各地を転々とするが、ついに堪忍袋の緒が切れる……。
前年にレコード発売された「東京流れ者」の作詞を手がけた川内康範が、原作と脚本を担当した歌謡アクション映画。渡世の義理から離れようと旅に生きる主人公を渡哲也が演じ、粋で武骨な“不死鳥の哲”を魅力的に体現した。
ドラマの流れよりもシーンごとの色使いや様式性に重きを置いた大胆な鈴木清順監督の演出と美学が遺憾なく発揮され、海外での人気も高い代表作の一本となった。
Program G:14:40~1,500円
『菊とギロチン』
「女相撲」×「ギロチン社」が世界に揺さぶりをかける!
アナーキーな青春群像劇!
2018年/日本/189分
監督:瀬々敬久
脚本:相澤虎之助/瀬々敬久
出演:木竜麻生/東出昌大/寛 一 郎/韓英恵/渋川清彦/山中崇/井浦新/川瀬陽太ほか
瀬々敬久監督、構想三十年。世界中で絶賛された傑作『ヘヴンズストーリー』から八年、自身のオリジナル企画第二弾として、今、作らなければという想いとともについに完成した入魂作を目撃せよ!
INTRODUCTION
大正末期、関東大震災直後の日本。混沌とした情勢の中、急速に不寛容な社会へとむかう時代。山形で発祥し、かつて実際に日本全国で興行されていた「女相撲」。様々な過去を背負い、強くなりたいと願う女力士たちが、少し頼りないが「社会を変えたい、弱い者も生きられる世の中にしたい」という大きな夢だけは持っているアナキスト集団「ギロチン社」の若者たちと運命的に出会う。時代に翻弄されながらも<自由>を求めて疾走する若者たちの辿り着く先は──?
相澤虎之助[映画監督・脚本家]
ほかゲスト調整中