A program『風の電話』

2020年10月10日(土)

A program:11:00~1,500円
『風の電話』

13:35~14:05 トーク(オンライントークの場合あり)

もう一度、話したい
天国に繋がる電話に導かれて───
傷ついた日本を辿る、少女の出会いと再生の物語。

風の電話

2020年/日本/ビスタ/139分
監督:諏訪敦彦 脚本:狗飼恭子・諏訪敦彦
出演:モトーラ世理奈/西島秀俊/西田敏行(特別出演)/三浦友和 ほか

岩手県大槌町に実在する電話ボックス、<風の電話>。「天国に繋がる電話」として知られ、東日本大震災以降3万人を超える人々が訪れたという。
震災で家族を失い、広島のおばのもとで暮らす17歳の少女ハルは、あるきっかけから、故郷の大槌町へと向かう。広島~福島~大槌、故郷を遠く離れて日本で暮らすクルドの人々。様々な人と出会い、同じ時間を過ごす中で「食べること」「生きること」の恩情を受け取ったハルは、今は亡き家族との想いをつなぐその場所へと導かれていく……
主人公ハルは、独自の存在感を放つ、モトーラ世理奈。諏訪監督作品に出演経験のある西島秀俊(『2/デュオ』)、三浦友和(『M/OTHER』)、福島県出身の西田敏行と、名だたる俳優たちが彼女の熱演を温かく包む。
現場の空気感まで切り取り、ドキュメンタリーのように俳優たちの動きを映していく、諏訪監督ならではの手法で制作された本作。共に旅をしたような、唯一無二の映画体験が見る人の人生にそっと刻まれる。
第70回ベルリン国際映画祭審査員特別賞受賞。

ゲスト

映画監督 諏訪敦彦諏訪敦彦[映画監督]
1960年生まれ、広島県出身。東京造形大学デザイン学科在籍中から映画制作を行い、1985年、監督・制作・脚本・撮影を担当した短編映画「はなされるGANG」が、第8回ぴあフィルムフェスティバルに入選。テレビドキュメンタリーの演出も手がけ、1995年の作品「ハリウッドを駆けた怪優/異端の人・上山草人」は高く評価された。1997年、映画『2/デュオ』で長編映画監督デビューを果たす。シナリオなしの即興演出という独自の演出手法は、この頃から確立。1999年、『M/OTHER』で第52回カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞、第14回高崎映画祭最優秀作品賞、第54回毎日映画コンクール脚本賞を受賞。アラン・レネ監督の『二十四時間の情事』をリメイクした『H Story』、パリを舞台に日仏スタッフで制作した『不完全なふたり』、演技経験のない9歳の女の子を主人公にした『ユキとニナ』など、どれも「シナリオなし」で作られた実験的な制作方法が取り入れられている。2019年、フランスの伝説的俳優ジャン=ピエール・レオーを主演に迎えた『ライオンは今夜死ぬ』を発表した。東京藝術大学大学院映像研究科教授。

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2020年09月04日 | Posted in 第35回水戸映画祭[2020] | | Comments Closed